急に激しい運動をすると、翌日や翌々日に筋肉痛が起こることがありますよね。ひどいときには歩いたり、立ったりすることが難しくなります。
一般的に筋肉痛というのは、運動によって筋肉や関節などが傷つき、傷ついた部分を再生するために炎症がおきていることが原因と考えられています。
私たちの筋肉は、「筋繊維」(きんせんい)でできています。筋繊維はたいへん細く、運動をすると切れてしまいます。切れた筋繊維はたんぱく質などによってすぐに補修されますが、この過程で筋繊維が太くなり、筋力アップにつながります。この補修プロセスで痛みを感じるのだといいます。
人間の体には、筋肉が約600個あるとも言われています。この中には、ふだんからよく使っている筋肉と、あまり使っていない筋肉があります。筋肉痛になりやすいのは、長い間放置されていた筋肉です。
例えば、久しぶりにスクワットをすると、太ももなどが筋肉痛になるでしょう。しかし、毎日スクワットをしていれば、翌日などに太ももが筋肉痛になることはほとんどなくなります。
健康的な体をつくるうえで大切なことは、全身の筋肉をバランス良く鍛えることです。一部の筋肉が使われていないと、それが原因で体が歪んだり、一部の関節に負担がかかりすぎたりするからです。
ケガにならないような適度な筋肉痛が起こるということは、使われていなかった筋肉が呼び覚まされることを意味しますので、ある意味、体にとってはグッドニュースだといえます。
運動も食事などと同じで、偏らないことが大切です。