深い呼吸で生活の質を高めよう

人間は、外部から酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。このガス交換の働きを担うのが、呼吸です。

 

成人が安静時に行なう1分間の呼吸数は、平均で16回程度。1回の呼吸で取り入れる空気の量は約500ミリリットル。また肺は、1日に1万リットル以上の空気を取り入れているそうです。

 

呼吸をするとき、私たちは肋間筋と横隔膜の働きで胸の骨格を動かし、肺を膨らませたり縮ませたりしています。しかし、現代人は呼吸が浅くなりがちで、肺や細胞の持つ呼吸機能を十分に生かしていないと言われています。

 

この呼吸を意識的に深く行なうことによって、生活の質が良くなります。昔から健康の三原則として「食事のバランス」「適度な運動」「適度な睡眠」が言われていますが、「深い呼吸」を加えることで、健康度を高めることができるのです。

 

とくに「イライラする」「疲れやすい」といった状態のときに、意識的に呼吸を深くすると、心が穏やかになって、体も軽く感じやすくなります。また物事に対して、やる気が湧いてくるのを実感できます。

 

イルチブレインヨガでは、「中脘呼吸」などの呼吸法を行っています。中脘呼吸では、みぞおちとおへその間にある「中脘(ちゅうかん)」というツボに手をあてて押しながら呼吸します。そのため、ストレスで硬くなっている体もほぐれやすく、呼吸が深くなるのが感じられます。中脘呼吸で体・心・脳がリラックスした後に瞑想をすると、人間が本来持つ自然治癒力が高まります。