サッカーの一流選手は、プレーするときに幽霊のように指先を下方に向けていることがよくあります。これらの手の形は専門家の間で「クラゲの手」「キツネの手」と呼ばれており、ひじから先がリラックスし、余分な力が入っていない状態を示しています。スポーツで優れたパフォーマンスを発揮するには、力を入れるべき場所と、力を抜くべき場所をしっかりと切り分けていることが大切だということです。
ストレッチにおいても、力を抜くことが極めて重要です。脱力をすることで、筋肉が伸びやすくなります。逆に余計な力が入っていると、筋肉を伸ばした後に反発して縮みやすくなってしまいます。体を無理やり伸ばそうとするのは、ストレッチという観点からはよくないのですね。
ストレッチの際に力を抜く効果的な方法は、ほぐしたい場所をゆらゆらと揺らすことです。軽く振ってあげると、不思議なことに力がすっと抜けていきます。
また、呼吸も大切です。ゆったりと息を吐きながらストレッチをすると、体がリラックス状態になり、伸ばしやすくなります。
イルチブレインヨガの「上体を倒して振る」は、お尻を揺らしながら行う前屈ストレッチです。お尻を左右に振ることで、単に伸ばすだけよりも筋肉がほぐれやすくなります。背筋、脇、肩、腰、もも裏(ハムストリングス)の緊張緩和やダイエットに役立ちます。
<イルチブレインヨガの「上体を倒して振る」>
- 足を揃えて立ち、手を組んで腕を頭の上に伸ばす
- 上体を前に倒し、腕を前に伸ばす
- お尻を左右に振る